地域の財産
- relate-all
- 12 分前
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神戸でオーケストラの運営を巡る議論が起こっています。「神戸市室内管弦楽団」には市から年間約8500万円の運営資金が助成されていましたが、この補助金を来年度いっぱいで廃止する方針が示されました。同様の動きは10年ほど前に大阪でもあり、文楽協会や大阪フィルへの補助金が観客動員数に応じて増減するインセンティブ方式に変更され、後に廃止されています。また、市直営の交響吹奏楽団の民営化もありました。行政の主たる財源は税金なので、分野に関係なく支出が厳正にチェックされるのは当然です。
この問題は表面上、補助金の存廃という二者択一の問題に見えますが、本質は、地域の芸術文化を守り育てるという目的とそのための手段の選択肢をどう考えるかではないでしょうか。日本オーケストラ連盟の正会員であるプロオーケストラ27楽団の収支をみると、総収入に占める演奏収入の割合は9割から2割と大きな開きがありますが、27楽団の単純平均では5割余りとなっています。演奏収入割合の低い楽団は自治体や母体となっている法人等の大スポンサーのある楽団です。大スポンサーのない楽団の多くは楽員一人当たりの収入が少なく、楽団活動だけでは厳しい現実があります。
価値観が多様化する時代において、特定の芸術文化を行政だけで守るのは難しいと思います。楽団が存続し、聴衆に夢や力を与える音楽家が演奏活動でしかるべき収入を得られる状況をつくるための仕掛けが必要です。今回の補助金廃止の方針は、その問題提起がなされたと考えるべきですね。
同様の課題は芸術文化だけではありません。地域のインフラも地域の財産として行政だけでなく、地域全体で守り育てていくという発想が必要です。SDGsは地球環境だけのキーワードではないですね。社会全体が成熟し、縮退が現実のものとなる時代、地域の総力、全員参加という枠組みが必要ではないでしょうか。その際、地域の将来像を描く行政のリーダーシップにも期待したいですね。




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