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データ野球

メジャーリーグではデータ野球が加速しているようです。アナリストのデータや映像分析に基づき、野手は打者ごとに守備位置を大きく変え、投手はイニングごとにリリースポイントなど自らの投球を修正するそうです。確かにMLB中継を見ていると、内野手が打者ごとにポケットに入れたメモを出して確認したり、投手がベンチでタブレットを見る場面がよく映し出されます。練習機器の進化も凄いものがあり、例えば大谷投手のスライダーやツーシームなど、あらゆるピッチャーの様々な投球が再現できるマシンがあるそうです。

そんな中、以前から打者の研究や新球種開発に取り組んでこられたダルビッシュ有投手のインタビュー記事を読みました。ダルビッシュ投手は今の状況をすべてウェルカムと考えるのではなく、データに頼りすぎて自分で考えなくなってしまう傾向に危機感も感じるとお話をされています。そして2022年シーズン、ダルビッシュ投手はデータ分析をアナリストに任せるだけでなく、自ら分析してゲームプランを考える、そしてアナリストと答え合わせをしながらブラッシュアップされたそうです。その結果、レギュラーシーズンではエースとして16勝8敗の活躍でリーグ優勝決定シリーズ進出に貢献し、ポストシーズンでも素晴らしい投球でファンを魅了されました。

野球に限らず、私たちの仕事や日常生活のあらゆる場面で、誰もが瞬時に膨大なデータにアクセスでき、その分析や活用方法まで準備される時代になりました。DXの推進、AIの進化でその状況は益々加速することでしょう。効率的に仕事をするという点において大変喜ばしいことです。しかし、それだけでは正解のない問題に対応することは難しいのではないでしょうか。自ら考える、AIと答え合わせをする、多様な価値観を持つ人たちと議論をして別の解を見つけていくことで先行き不透明な時代への対応力を養っていきたいですね。




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