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培ってきたもの

エジプトで開催されていたCOP27は、気候変動により生じた発展途上国の「損失と被害」に対する支援基金の創設合意を盛り込んだ成果文書を採択して閉幕しました。

気候変動の被害支援に特化した初の基金創設は一つの前進だと思いますが、2015年のパリ協定で掲げた気温上昇の抑制目標1.5度を達成するための具体的な温室効果ガス削減対策は打ち出すことができませんでした。

環境問題は、総論賛成でも各論ではそれぞれの利害が一致せず、対策の進展を見ることが難しい、また、他に喫緊の課題が発生すると対策が停滞、後退してしまうという現実があります。

温室効果ガス削減対策のゴールは果てしなく遠いです。一方で、今年も世界各地で大規模な洪水や干ばつが発生し、多くの人が生活の危機に陥り、生命財産を奪われています。各国の利害が交錯し、緩和策の具体化が進まない中で、今を生きる人たちの生命、財産を如何に守るかという厳しい現実があります。

災害大国である我が国が長年培ってきた、気象予報、情報提供、自助共助による避難行動といった技術、ノウハウを生かして、災害から生命財産を守る取り組みが世界に広がることを期待したいと思います。



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