南太平洋トンガ沖海底火山の大規模噴火とそれに伴う津波発生から1週間余りが経過しました。海底ケーブルの破損で通信が遮断され、被害状況がわかりづらい状況が続いていましたが、21日にトンガ政府が声明を発表するなど、徐々に被害状況が明らかになってきています。声明によれば、全人口の84%が被災し、飲料水の確保が喫緊の課題となっているようです。
オーストラリア、ニュージーランドによる飲料水供給支援の本格化に続き、日本からも緊急支援のための自衛隊派遣が決まりました。コロナ禍で国をまたぐ往来制限が続く中、被災地における感染拡大防止にも配慮しながら、災害時の復旧支援の連携が迅速に進むことを願うばかりです。
さて、今回の噴火では、爆発に伴う津波が太平洋を経て日本にも到達し、被害が発生しましたが、専門家によれば、地震の地殻変動による津波とはメカニズムが異なるようです。
爆発で生じた空気の振動による圧力変化が海面変動を引き起こした、あるいは、噴火で島が崩落して大量の土砂が海へ流れ込んだことで海面が押し上げられたなど、いくつかの原因が考えられるようです。従来の津波と発生メカニズムが異なることが、遠く離れた日本への到達時間や波の大きさに影響したとも言われています。
災害に対する備えとしてBCPの重要性が言われて久しいのですが、計画で想定したとおりの災害が起きることはありません。常に想定と異なる現象が起きうることを念頭に置いて、何があっても起こしてはならない状況を回避するための準備として、役に立つBCPを策定することが大事ですね。
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