今年のノーベル物理学賞にAIの基盤技術となる「機械学習」を確立した2氏の受賞が決まりました。一報を聞いた時には、情報処理と物理学の関係がピンときませんでしたが、脳の神経細胞の働きをモデル化する際に、多くのミクロ粒子の振る舞いを正確に特徴付ける統計物理学の手法が使われているそうです。根底に物理があったということですね。学生時代に物理の入り口で挫折した私には想像もつかない話ですが、人間の発想力、新たなものをつくりだす力は凄いですね。しかし、今回受賞されたヒントン氏は、早ければ5年後、遅くとも20年後にはAIが人類より賢くなって社会を支配する恐れがあると警笛を鳴らしておられます。対策としては、優秀な若手研究者がAIの安全性に取り組むべきと指摘されています。未来を研究者の努力だけに委ねるのではなく、人類が生み出したAIが人類のため、地球のために役立つ人工物となるよう、現代を生きる私たちも自分ごととして日々の暮らしを考えたいと思います。

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