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静かな変革

今年もウイーン・フィルニューイヤーコンサートをテレビで楽しみました。

コロナ禍において、一昨年は無観客開催、昨年は人数制限での開催でしたが、今年は3年ぶりに従来のスタイルに戻っての開催となりました。テレビからもホール全体の心地よい緊張感と一体感が伝わり、軽やかなワルツに心が躍りました。

テレビの解説によれば、今年は15曲中14曲がニューイヤーコンサート初演、そして8曲がヨーゼフ・シュトラウス作曲という、例年のニューイヤーとは趣の違う構成となったそうです。途中ゲスト出演されたウイーンフィルのフロシャウアー団長によれば、それは大きなチャレンジだったとのことです。オーストリア出身の指揮者メストさんがどのような思いを持ってこのような構成を選択されたのか、私には知る由もありません。しかし、コロナ禍を経て形は元に戻ったが、内容もすべて元通りではないと言う意味を込めたのではないかと勝手に想像しています。ヨーゼフは兄のヨハンの病気によって技術者から音楽家になった人ですが、その才能は素晴らしかったと言われています。テレビの解説によれば、曲の持つ世界観、深みが違うそうです。私は全体的に軽やかな曲が多い印象を受けましたが、解説を聞くとその裏に様々な要素が盛り込まれているようです。そこも外見上変わっていないようで実は変わっているということを暗示しているのではないかと思います。

新たな日常は、これまでと同様のことも当たり前ではない、新たな気持ちを持って取り組むことも大事だと思います。新年から、とても大切なことを考える機会をもらった気がします。クラシック音楽は指揮者や演奏家が過去の作曲家の思いを探求し、聴衆に伝えていくものと言われています。しかし、演奏会の構成には、今を生きる指揮者、楽団員が聴衆に伝えたいものが詰まっているのだと思います。メストさんとウイーンフィルの皆さんに感謝です。



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