なるほどと思うまちづくり(その5)

​ドーナツモデルと循環型都市

オランダの首都アムステルダムは「環境に優しい都市」「サステナブルな都市」として注目を集めています。

アムステルダム市では、2015年から、「廃棄物と汚染を可能な限り排除すること」「製品や素材を使い続けること」「自然のシステムを再生させること」を指針とするドーナツモデルによる循環型都市実現に向けた取り組みをスタートしました。成長ではなく繁栄を目指し、経済活動の循環度で持続可能性を評価するものです。

具体的には、ドーナツの内側に、水、教育、雇用、平等など人間らしい生活に必要な資源や条件を、ドーナツの外側に気候変動や生物多様性など地球環境の状態を設定します。ドーナツの穴の部分は人間的な生活ができない状況、ドーナツの外側は環境負荷が大きすぎる状況であり、ドーナツ本体部分が快適で持続可能な状態を示します。そして、市民生活に関するあらゆる施策をドーナツモデルで立案、評価するというものです。

ドーナツモデルは、そのとおりやればうまくいくという教科書ではなく、市民がみんなで考えて処方箋を見いだしていくツールです。コロナ禍を経て、私たちが新たな幸福の物差しを理解し、自らの行動できるかがこのモデルの成否のカギになるのではないでしょうか。