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なるほどと思うまちづくり(その4)

​公共空間の活用

道路や公園などの公共空間を民間企業などに開放し、にぎわいづくりに活かそうとする動きが各地で広がっています。

道路、河川、公園などは、公物として、国や地方公共団体が包括的な管理を行うための法律があり、誰もがその設置目的に沿って自由に利用できることを基本としているため、特定の者が利用する、あるいは、本来の用途以外に利用することに対して高いハードルがありました。

しかし、近年、国においても公共空間の利用推進に向けた関係法令の改正等が行われています。厳しい規制から空間の有効活用へと転換してきた背景には、人口減少や郊外の開発などでにぎわいが失われてきた中心市街地を民間の知恵やノウハウを活かして活性化したいという思いがあると思います。また、施設の老朽化等に伴い維持管理費が増大する中、国や地方公共団体が財政難に直面していることも要因の一つになっていると思います。

2017年の都市公園法の改正で創設された公募設置管理制度(Park-PFI )を活用したカフェ、レストラン等収益施設の設置は35公園(2019年9月時点)に上っています。また、2020年の道路法改正で創設された歩行者利便増進道路(通称:ほこみち)制度を活用して、カフェやベンチ等の占用物件を置きやすくする区域への指定は既に49箇所(2021年末時点)となっています。

長引くコロナ禍で、屋外での活動に注目が高まる中、新たな日常において地域と民間企業の創意工夫を活かした公共空間の活用が進むことが期待されます。

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